“気付かされたい”のではなく、“教わりたい”・・・(その2)
僕が知財管理を受け持つ研究所の雰囲気がなんか変だ・・・。明かりが消えたように活気がない。どうしてこんなに元気がないのか、原因を調べたところ、研究所の活動方針について、部長と部下メンバーの意見が合わず、デッドロック(膠着状態)になっているようだ・・・。
更によく事情を聴いてみると、どうやら原因は、”部長の部下への指導が熱心過ぎて、部長が一技術者として何かと口を挟むと、部下はそれを上官としての指示だと受け取って言われた通りにする結果、うまくいかないときには「なぜこんなことをしたのか」と部長から責められる、という部下の不満にあるらしい・・・”。いわば「ボタンのかけ違え」と思って、たいしたことないと楽観していた。
ところが、この状態が半年以上も続いて、”一発触発”状態までいってしまった。僕は危機感を感じ、パワーポイントに現状をまとめて、研究所長に進言することにした。所長は忙しい人なので、「20~30分でいいからともかく話を聴いてほしい」と僕は所長にアポをとった。
アポの当日、僕は研究所の今の実態を所長に訴えた。
僕が一通り話終えたところで、思いがけなく、所長からこんな言葉をかけられた・・・。
「こんな大事なこと、20~30分で話ができることじゃないよ。なぜ”重要なことだから1時間欲しい”と云わなかったのか?」と。そして、
「おまえは早口だから、自信がないように聴こえる・・・。もっと落ち着いてしゃべれ。」と。
僕は所長に、”自分の言いたいことが伝わった”、と思ったのと同時に、”このことを所長は以前から充分感じていたんだ・・・”と思った。
何故か所長から、ひどく感謝されてしまった・・・。なんだか分からないけど、危機を感じていることが伝わったのだからそれで良かったのだが・・・。
所長は、周りから慕われている人だ・・・。その理由を、このとき僕は気付いたのだった。
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